8/9 遺跡巡り

目が覚めると8時。どんよりとした曇り空。8時半韓国人母・娘と一緒に朝食。彼らもこのホステルをブログで知ったそうだ。2泊してこれからバスで次の目的地に向かうと早々に出発。それからほどなくポーランドカップルも出発。米国人シェイは1年間英語の教師をしていたが嫌になり辞めて黒海沿岸のBat'umiに家を借りすんでいるが最近の大雨で水道・電気が使えなくなったのでKutaisiに避難してきたが復旧したので、午後、自家用車で出発すると言っていた。今夜は一人だけになる。

洗濯をして12時前、自転車で郊外の山頂にあるBAGRATI大聖堂(世界遺産?)の教会へ行く。帰る途中にあるもう一つの崖に建つ教会へ寄り、ダウンタウンに出て観光案内所で明日走る黒海沿岸のPotiまでの地図を入手し天気予報を調べてもらう。雨だというのでPotiの手前にある町のホテルを教えてもらいホステルに戻る。


BAGRATI大聖堂


教会内部


ダウンタウン


ここが宿。昨日は探し当てるのに一苦労でした。

米国人のシェイは出発したものと思っていたら明日に延ばしたという。渡りに船とPotiまで車に乗せていってもらうことにした。20時、旦那さんのスリコとシェイと3人での夕食。ワインで乾杯して食べ始めた頃、フランス人男性2人組が到着した。その内の一人が2年前に夫婦で泊まったとその時の写真を持ってきていた。5人での夕食となり、昨晩と同じ様に何度も乾杯、もっと食べろと何度も皿に盛ってくれる。飲み過ぎて気が付いたら23時を回り、うとうとしかけたところでスリコが寝たらと言うのを機に退席し休ませてもらう。

    

    

    


走行距離23km、Kutaisi、メディコ&スリコ、25ラリ(1800円)

8/10 天気予報は雨。シェイの車で移動

昨日と同じ様に8時起床、9時朝食。フランス人男性2人組みは9時前に出発して行った。ホステル代を精算するとワインを空の1リットルボトルに詰めてくれた。朝食の時に11時出発予定と言うのでそれにあわせて用意をしていたが肝心のシェイが隣の部屋で寝ている。12時半ようやく動き始めた。13時出発。


ヒンカリ、それも朝からこれ全部食べるのは大変です

シェイがグルジアとロシアと今どういう状況になっているのか、こんなに道路事情なのにベンツやBMWといった高級車がどうして多く走っているのか、隣国のトルコやアルメニアアゼルバイジャンとの関係はどうなっているのかといった興味深いグルジア情勢や生活状況ことについてをいろいろ話してくれるが、聞き取れないのもどかしい。グルジア人と違い前だけを見て運転しないから事故は起こさないと言うが結構なスピード。運転席から見ると路肩を走るのは確かに勇気が要る。Potiに近づくと曇り空、路面に雨水が溜まっている。この状態で自転車を走らせていたらきっと泥んこになっていたはず。車に乗せてもらってよかった。


運転席から見ると路肩が狭い


車にしてよかった


燃料の天然ガス


運転席から見たトンネル内。

Potiの町で30分以上車で回りホテルを一緒に探してくれるが中々見つからない。タクシーの運ちゃんに訊いてようやく探し当てたところが100ラリ。Potiから南に下れば安くてもっといいところがあるはずだと言う。Potiを諦め黒海沿いに南に走る。今の季節は黒海沿岸は夏の行楽客でどこも人で賑わっているそうだ。途中の町でホテルを一つ覗いて訊いてみたところ120米ドルだった。

いっそのことシェイの住むBat'umi来ればとなった。安いホステルを知っているので案内するという。ということでPotiから一気にトルコとの国境に近いBat'umiまで乗せて行ってもらうことにした。港湾都市でコンテナ船が見える。18時ダウンタウン到着。シェイにホステルを案内してもらい別れる。同じように旅をしている自転車が1台停めてあった。


降ろしてもらったダウンタウン


本日の夕食


走行距離0km、Bat'umi、ホステル、25ラリ

8/12  スタンド折れ、黒海の岩場で転び、針金で指を切りと飛んだ災難の連続の一日

宿泊代に朝食付いていないようだ。9時20分、ホテルから裏通りに出て直ぐ茶店でチャイ(紅茶)を飲みながら新聞を読んでいる人たちからチャイを飲んで行きなと声が掛かる。これまで走ってきた町、これからアンカラまで行くつもりだなど話をする。20分休んでお茶代を払おうとすると「料金は要らない」とお店のおごり。道路を渡り、走り出そうとするカラカラと音がする。停まって後輪に目をやるとチェーンが外れていた。直していると荷物の重さに耐え切れなくなったのかスタンドが折れてしまった。


ホテルの前


ホテルを出て直ぐの裏通り


チャイをご馳走してくれた主人


自転車のスタンド折れる

広くて平坦で走り易いのだが道路沿線には建物や店はなく右手に黒海を眺めながらひたすら走るだけの単調な走りに何か変化がほしくなる。町に入るには、自動車道から一般道に出る必要がある。昼食を食べに町に入る。町中は車が行き交いこれではスピードは出せないし危ない。


黒海を右手に眺めながら走る


町の中でサンドイッチを買って昼食

Cayeli(チャイエリ)という町の10km手前のパーキングで休憩。そこから岩場を降り黒海の海水はしょっぱいのを確かめようと海辺に出る。そのとき岩にびっしりと生えた藻に足を取られ転び膝の皿を強打。幸い右足だけで済んだが痛くてビッコを引いて上る。痛くてこれからアンカラまでどうしたらいいかと不安になるが何とかÇayeliに辿り着く。日本の知り合いの友人を訊ねホテルに案内してもらうが、自転車から荷物を取り外す時に折れたスタンドに残っていた針金で右手人差指を切り出血。いろんな人との出会いがあった一方で飛んだ不幸続きの一日であった。


滑って膝の皿を痛めた岩場


日本の知人の知り合いの床屋さんがある一角


床屋さん


床屋さん、ブレンドさん、ベディアちゃん


ブレンドさんにご馳走してもらった


走行距離73km、Cayeli、Sahil Otel、60リラ(3000円)朝食付

8/11 トルコ入国

今日の目的地まで40㎞とあって急ぐ必要はない。9時過ぎ、ホステルでメールを打っていたら日本人ですかと4人部屋で同室の台湾女性から話しかけれる。グラフィックデザイナーでアルメニアグルジアを各1ケ月一人旅をしているという。懸賞に応募し旅費を援助してもらっているのでレポートを提出する必要があるがそうだが。自転車に興味を持ちこんな旅をしたいと話していた。両替所で昼飯代用に20ラリ残し手持ちのラリをトルコリラに交換して12時チェックアウトして、黒海沿いの自転車道を走って市外に出る。途中、ホステルで見かけた自転車に乗っているサイクリストを追い越した。何とフランス人女性でその自転車もルーマニアで買ったもので途中で飛行機でトリビシまで飛び8月5日から走り出したそうだ。これからアルメニアに向かうという。

出発準備


台湾人とスペイン人の旅行者


同じホステルだったフランス人サイクリスト

15時グルジアの国境、Sarp到着。手持ちラリを使い果たしトルコに入る。自転車から一旦全部荷物を取り外し税関検査。荷物をくくり直し税関を出ると、50㎝ほどの狭い通行門。また自転車から荷物を取り外しと面倒だった。トルコに入ると道路は片側二車線プラス広い路肩で走りやすくなる。しかも西回りなので右手に黒海を見ながらなので東回りとは違い景色がよく、トンネルもない。


出入国管理事務所


トルコに入ると道路が広くて走りやすい

17時Hopa到着。Sehir Merkezi(町の中心地)で何軒かホテルを見て自転車の停めるのが楽そうなところにする。部屋に入るとすぐシャワーを浴び、洗濯。21時、ホテル近く夕食。キオスみたいなところで缶ビールを買って部屋で飲む。グルジアみたいに食堂で飲めないのが辛い。


夕食




走行距離44km、Hopa、Istanbul Hotel、50リラ(2500円)朝食なし

8/8 久しぶりの痛飲

今日は走行距離が長くなりそうなので早めに出発したい、7時に誰も起きて来ない。自転車は外でなく私の部屋に置いていいよというのでおばさんの部屋である。8時にドアを何度かノックしたら眠そうに起きてきた。8ラリ(600円弱)で朝食を用意してくれた。持って行きなさいと、チーズとオリーブの実をビニール袋に入れてくれた。


泊まったホテル

昨夜はケンカしていたのに、今朝はご覧の通りのおばさん

9時出発。郊外に出ると延々と上りが続く。900mの標識を見え、頂上付近がトンネル。下りなので楽ではあるが、長いトンネル。ゴーという音が聞こえてくるとトラック、停まって道路脇でじっと走り去るのを待つ。中には無灯火のものもある。トンネルを過ぎると、長い下りが続く。Suramiでは道路沿いに長い草履みたいなパンを売る店が多かったが、それに代わり熱湯で茹でたとうもろこしを売る屋台が並ぶようになった。

  


標高900m


トンネル入口あたりが頂上付近


トンネル出口


下りが終わってから目的地のKutaisiまでが長い。暑いので1時間半くらいで休みを取っていたがそのうちSさんから頂いたグルジアの地図がなくなっていることに気付いた。見やすいようにとビニール袋に入れハンドルに引っ掛けていたのだが、かなりのスピードで坂を下っているときに吹き飛ばされたようだ。面倒でもフロントバッグに入れておくべきだった。


沿道の屋台で休憩


鍋に入っているのがトウモロコシ


ハンドルに食料を一杯ぶら下げて日陰で休憩

町に着いたらまずダウンタウンへ。何度も人に訊きながら辿り着く。次に観光案内所。道行く人に訊いても通じない。同じ道を行ったり来たりしようやく英語が通じる人が見つかり、市庁舎の一角にあることが分かった。ここでブログで日本人に評判だというメディコ&スリコのホステルを教えてもらう。この場所も分かりにくくてホステルに着いたときは19時を回り疲労も極度に達していた。明日は休息日にすることにした。日本人旅行者に会えるかと期待していたが、日本人女性2人は今朝出発したと聞き残念。

宿泊客は、グルジアに来て1年半の米国人シェイ、経済アナリストのポーランドカップル、学校の先生で夏休み休暇を取り母・娘の二人で1ヶ月のグルジア旅行中だという韓国人の5人。20時からメディコを含め6人での夕食。料理の量が多くて食べきれない。もっと食べろと次から次に皿に盛ってくれる。シェイはグラスに自家製(?)ワインがなくなったとみると注いでくれる。そして皆で何度も乾杯。韓国人母・娘は途中退席としたが、そうやって飲んでいるうちに相当な酒量になり、最後はシェイが部屋のベッドまで案内してくれベッドに寝込んだ。


韓国人母・娘、ポーランドカップルをはさんで米国人のシェイ


ワインを飲み過ぎてしまった


走行距離103km、Kutaisi、メディコ&スリコ、25ラリ(1800円)

8/6 雨が降り出す

06:45起床。曇り空とすっきりしない天候。07時、誰も起きていない。部屋で荷造りする。チェッインの時、お金を払おうとしたら後でいいというので支払っていなかった。昨夜中に、お金を支払って朝早く出るからと念をおしておくべきだった。8時におばさん起きて来た。コーヒーご馳走になる。おばさん空のボトルに水を入れてくれ、トマト持って行きなさいと2個くれる。ビニール袋も必要でしょうと持ってきてくれ、その上にティッシュも持って行きなさいと一束くれる。東京に戻るときのお袋そっくりである。08:40、家族の人に見送られ出発。


見上げたところが泊まった部屋

昨日の北側の高速道路ではなく南側の一般道路を走る。上りの道が続き、ちょうど木陰があったので休んでいたら反対側からおじさんが何やら下を探しながら歩いてやってくる。目が合ったら手に持っているものを、差し出してくれる。木の実、石で中の実の取り出し方を教えてくれる。


南側の道を走りGoriに向かう

初めて反対方向から走ってくるイタリア人サイクリストに出会った。3ヶ月予定でローマからアゼルバイジャンのバクーまで走りローマに戻るそうだ。折り畳み自転車を見てびっくりしていた。


イタリア人サイクリストとメールアドレス交換

13時Gori郊外に入る。その頃から雲行きがおかしくなってきた。上空は濃い灰色になってきたが、向かう先の方はまだ明るい。町に入るとパン屋を見つけとりあえずパンを買って先を急ぐ。中心部を抜け郊外に出たところで雨がポツリ。町に戻りホテルを探す。14:30、観光案内所近くのホテルにチェックイン。


だんだん雲行きがおかしくなってきた

観光案内所で教えてもらったレストランで夕食。言葉が通じないから注文が出来ない。仕方なく唯一知っているヒンカリとビールを注文。


またまた同じもの


走行距離68㎞、Gori、Georgia Hotel、70ラリ

8/7 果物にワインの差し入れ!

今日の走行予定は60㎞くらい。午前中、ムツヘタの民宿でGoriに行ったら是非見てきなさいと言われていたUplistsikhe(岩の中に彫られた町跡で紀元前15〜16世紀に築かれた。岩の中にたくさんの洞窟、その後に造られた教会などが残っている)に行くことにした。Goriから片道14km、走った道中から奥に入ったところにあった。村の中を走るが家の前にベンツを停まっていた。町の中でもベンツ、BMWの高級車が結構走っている。道路事情からはあまり想像できないが。10時開門で30分外で待つことに。急いで回りホテルに戻るが向かい風にスピードが出ず。


Uplistsikhe


町や村の中に設置されているスピード防止対策。スピード落として越える。


信号機。

12:30次の目的地Suramiに向けて出発。高速道路を走る。トンネルを走るのは恐怖である。ゴーという何とも不気味な音が聞こえてきたらトラックである。右端に寄り走り去るのを待つ。稀に自転車の直ぐ横を通っていくものやライトが暗いものがある。そんな時はひゃっとする。

15時、果物売り屋台がずらっと並んでいる一帯に出た。自転車を止め写真を撮っていたらこっちに来いと手招きしたいるので寄ってみると何と桃の差し入れ、お金は要らないという。次の店ではリンゴのサービス。そのまま通り去ろうとしたら数人の男が大声で叫んでいる。何事かと寄って見るとこれを飲んで行けとボトルに一杯のワインを渡される。自転車を置いて座って飲めと言う。座ってしまったらまずいと自転車に跨りたったまま相手をする。飲み干したらまた注がれ1リットル飲んでしまった。パン、リンゴ、ナシと袋に一杯の差し入れ。15:30別れを告げて先を急ぐ。その後もスピードを緩め店の前を通るとリンゴの差し入れが続いた。

 

 


一般道路

目的地のSuramiが遠い!20時を回り峠の頂上辺りでようやく右手にホテルが見つかった。シャワーを浴びると21時を過ぎてしまった。ホテルのおばさんに頼んで夕食(10ラリ)を作ってもらった。スイカウオッカもサービスしてくれた。泊り客は他にいなかった。

走行距離90km、Surami、ホテル、50ラリ