8/19 憂鬱な朝

6時起床。真っ先に窓の外に目をやる。どんよりと曇り今にも雨が降りそうな空模様。出発準備もためらう。7時になると厚く雲に覆われ暗かった空に少しずつ明りが見えてきた。雨が降ってもすぐ対応できるようにして8時半出発。


ホテルの窓からの風景。晴れ間が見えてきた


外観からはホテルとは分からない

Merzifonの町に入るとガソリンスタンドに併設された食堂があった。地図を見る限り、この先目的地のCorumまで町がなさそうである。9時45分と時間が早いが食事を取ることにした。


セルフの食堂。一緒に写真を撮ろうと言われ


なだらかな上り下りを繰り返しながら進んで行く。曇り空から晴れ間が見えるようになる。黒海沿いのように椅子に座りチャイを飲めるような店はない。ガソリンスタンドでもそのようなところは見当たらない。風景も随分と違う。すごい下りでブレーキを抑えないと時速60を超えてしまった。


この木の奥に水飲み場


水を汲みにきたトラック


ひまわり畑


ガソリンスタンドに飛び込みチャイをご馳走になる


自転車に取り付けてある速度計


17時Corumの町に入る。ダウンタウンまでずっと下りである。反対車線で突然ガチャという音が聞こえた。原付のよなものがひっくり返り男性が立ち上がるのが見えた。用心しなきゃと気が引き締まる。時計台のある場所一帯がダウンタウン。そこで警官にホテルはどこかと訊くと、直ぐ前がホテルで珍しく難なく見つかった。夕食後、缶ビールを求めた酒屋を探し回ったが見つけられず、久しぶりのビールなし。


お花がとても綺麗


夕食


走行距離91km、Corum、Yuvam Otel、40リラ、朝食付き

8/18 アナトリア高原に入り、犬に追いかけられる

膝の悪い状態でいよいよ内陸を走るのだと思ったら何だか眠れなくなり睡眠不足。昨日までと違い、空はどんよりと曇っている。これまでの黒海沿岸のようにはいくまいと、アンカラへの道を教えてもらい8時半出発する。黒海に別れを告げ内陸に入っている。なだらかに見えるようだが一向にスピードが出ない、時速10km前後。上りの道路が続く。前方100mに犬が一匹見えた。そのうち、見えなくなったのでどこかに行ったのだろうと安心して走っていたら、見えなくなった地点で急に犬が吠え出すと同時に他にもう3匹、計4匹が吠えながら自転車を追っかけてくる。犬に噛まれた苦い思いがあるだけに足の痛いのを忘れ、死にもの狂いで坂道を駆け上がり振り切る。100m離れもう大丈夫だろうと思ったところで速度を緩め、防護用に小石を10個ほどかき集めた。


ホテルの窓から


朝食


内陸、アナトリア高原に入る

アンカラまで410km


本日の昼食


チャイがおいしい


ひまわり畑

3つ目の長い峠を越えると下りが続き、17時、Havzaの町に到着。小さなこじんまりとした町。ホテルと看板は出ているのが人が誰もいない。通りで教えてもらったもう一つのところへ行ってみる。今度はホテルと看板が出ていないので外からはどれがホテルか分かりにくい。最初は満室でダメだと言っていたが、支配人に訊いてきたのかその内にOKが出た。3人部屋で冷蔵庫もある。料金は一人分で25リラ。いつものようにシャワー、洗濯をして夕食に。これからアンカラまでの事を考えると、心配が先に立ちあまり食欲が出てこない。食べて栄養つけなきゃと腹に押し込む。トマト・果物、ビールを買って部屋に戻る。20時、雷が鳴り響き窓の外はものすごい雨。明日雨だったらどうしようと思うと憂鬱になり、22時寝る。


食欲が出ないのを強制的に食べてます




走行距離88km、Havza、Hotel、25リラ(1200円)、朝食なし

8/17 またもやタイヤがペチャンコ

トリビシでシラミに刺されて以来ずっと、深夜になると手足が痒くなり2時間おきに目が覚め痒みに悩まされてきた。それが昨夜から痒みをあまり感じなくなった。6時半、自転車の空気をチェックしに行く。昨夜23時チェックしたときには問題なかった。部屋でパンク修理。チューブのバルブのところから空気が抜けていた。パンクではなくチューブの欠陥品。タイヤを再度チェックしたが針などは見つからなかった。8時半朝食、9時半出発。


親切なフロントのおにいさん

昼食はガソリンスタンドに併設されたレストランでサンドイッチ。チャイ4杯とアイスコーヒー1杯ご馳走になる。それともサンドイッチに料金含まれていた(?)今日は珍しくトンネルが一つもなかった。Samsunはでかい町である。郊外にある欧米・韓国自動車メーカーの販売店がずらりと並らび最後の方に邦社が一つあったが、それを過ぎても街並みが一向に現れない。ようやくSehir Merkeziの文字が現れたがそこから中心地までが遠い。中心地でホテルを探していたら珍しく英語で女性が話しかけてくれホテル街への道を教えてくれた。ホテルを3、4軒回り、自転車を建物の中に置けるところにする。エレベーターがないので長い階段を3階まで上り下りはきつい。いつものようにシャワー、洗濯をして、19時ダウンタウンに出て夕食。トマト・桃そして缶ビールを買って帰る。


折り畳み自転車を気に入ったガソリンスタンドのおにいさん


ダウンタウンまで自転車で案内してもらった


街の中心地、広場前


夕食。チキンスープがとてもおいしい


スーパーに果物・野菜を卸しているおにいさん


店の奥にビール。店を探し当てるのも時には一苦労します


走行距離92km、Samsun、Otel Canhan、45リラ、朝食付き

8/16 ペチャンコのタイヤにがっくり

6時半起床、7時朝食、7時半出発と自転車を取りに地下に降りるとタイヤがペチャンコ。昨日はパンク修理後30kmは走りもう大丈夫だと思ったのに。今日はゆっくりしろということかもしれない。諦めてここで連泊することにした。タイヤを取り外し部屋でパンク修理。昨日と同じホッチキスのような針が一本見つかった。もう一個タイヤの横に刺さっていたがチューブまでは貫通していなかった。チューブを取り外してみると空気が抜ける穴が一つだけだった。チューブを新しいのに取替えて、パンクしたチューブ二本にパッチ当てをしようとしたら糊が空だった。


昨日のパンク修理経験で手際良くなった

フロントで自転車屋を教えてもらいゴム糊を買いに行く。1.5リラ(75円)でおじさんの写真を撮って帰ろうとしたらチャイを飲んで行くかと言う。Yesと返事すると隣の茶店に頼んでくれた。2杯ご馳走になってしまった。


ゴム糊も売っている雑貨屋さんのおじさん


隣が茶店のおじさん


Unyeは黒海に面した町でTokatへはここから行ける。ホテルの前は道路を隔てて一帯が公園になっている。その一角のCafeで軽食とチャイを注文したら何と40リラ。おかしいと文句言ったら30リラ、更にメニューを見せどうして30リラだと言ったら20リラ。どう考えても15リラ以下だと思うが、20リラ払って店を出る。昨夜の夕食もちょっと高いと思ったが、どうやら平気でぼっている。急に魅力が半減。


Tokatから遊びに来た青年たち


Cafeで話しかけてきたおじいさん


夕食は冷たいビールを飲みながら部屋で食べようとビールとピザ買ってホテルに戻る。一人では量が多過ぎ、フロント係りと一緒に食べることにしたら今日もチャイをご馳走になった。飲酒は悪習とされている人の前で飲酒はまずいだろうと思い、部屋で一人生ぬるいビールを飲むことになってしまったが。


走行距離0km、Unye、Hotel、50リラ(2500円)朝食付き

8/15 初めてのパンク!

9時半出発。今日も朝から暑く、日差しが強い。Orduの町で、自動車が通り過ぎたと思ったら急に停まる。何てことだとむっとしたら、運転手降りてきて、左後輪に目をやる。タイヤがペチャンコだった。こんな町中でパンクとは注意しなきゃと、思いながら道路沿いのレストランで昼食。


ホテルの窓から見たダウンタウン


朝食


Giresunを過ぎて砂浜が見られるようになった


暑くて果物と冷たい飲み物をスーパーへ買いに入る

昼食

Orduの町を出てると山の中を走る道路になる。トンネル前で、道路脇に停まっている車にいる人に呼び止められる。チャイでも飲んで行かないかと誘ってくれるのかと思ったら、どうもトンネル内は危ないから歩道を走れと言っているようだ。長いトンネルで3.8kmもある。右端は1mほどの一段高くなった通路だが石がめくれ自転車などとても押して歩けない。これまでいくつも越えてきたがトンネルは恐い。抜け出るといつもああよかったと毎度のことながら安堵する。

黒海沿いの道路と合流する町で、今日の目的地までもう直ぐだと目に入ったガソリンスタンド隣のホテルで休憩。チャイを飲んで、15:45、さあ出発と漕ぎ出したものの何かおかしい。後輪に目をやると空気が減っていた。パンクである。自転車を停め、道路木陰で荷物を取り外し自転車を引っくり返したところで、その近くで木の実を干す作業をしていた兄弟が修理出来るのと話しかけてきた。折り畳み自転車のパンク修理は初めて。自転車修理のハンドブックを持ってくるのを忘れてしまい困ったぞと思っていたところ。手を貸してくれ、ブレーキを外し後輪を取り外し、チューブを抜いてくれた。折り畳み自転車なんて触ったことがないと思うのだが糸も簡単に15分もかからない。これが一人だったらここまでくるのに1時間はかかったかもしれない。家から容器に水を入れ持ってきてくれた。2箇所空気が抜けていた。タイヤを調べるとホッチキスの針のようなものがやはり2箇所刺さっていた。他にもないかチェックしたが見つからないので新しいチューブと入れ替えた。これも兄弟がやってくれた。お陰で随分と助かった。


刺さった針を抜いたのと空気を入れただけ。他は全部兄弟にやってもらった


木の実の日干し


17時、礼を言って出発。目的の隣町まで25kmとの標識。パンクせず無事に着けますようにと祈りながらペダルを漕ぐ。18:30、Unye到着。シャワー、洗濯して食事に出ると20時を回ってしまった。この時間帯になると夕食をしている人がほとんどいない。入った店内は誰も人がいない、外のテーブルで食べる。ホテルに戻るとフロント係りからチャイをご馳走になる。二杯目はイスタンブールの大学で政治学を専攻しているという彼の従兄弟とホテル前のCafeで話しながらご馳走になる。アメリカはどこでも争いを起こすから嫌いだとの話になり、アメリカを違う角度から話をしたがうまく通じたか。その他にもいろいろ1時間くらいは話したか。チャイがおいしくて一人で5、6杯も飲んだか。今度はこちらがご馳走する番だと言ったが最後まで払わせてくれなかった。


日暮れ時の広場


夕食


親戚同士、左が帰省中の学生


走行距離110km、Unye、Hotel、50リラ(2500円)朝食付き

8/14 ちょっと走り過ぎたかな

6時半起床。7時、パンを買いに出ようと1階に下りるとロビーソファでホテルのドアを鍵をしたままフロントの人がぐうぐう寝ていた。仕方ないので8時まで待つ。アンカラからの帰国便が8/26。実質、あと10日ほどしかない。このまま黒海沿いに走り、Samsunから内陸に入りアンカラを目指すことにした。観光は二の次にしまずアンカラまでの完走に絞ることにした。TrabzonからSamsunまで340kmはある。出来れば3日で着きたい。130㎞走ってGiresunまで行くと後が楽である。10時ホテル前を出発。出て直ぐチャイを飲んでいかないかと声が掛かったがさすがに急いでいるからと断った。


ホテル前の歩道。一晩停めて置いても監視しているから絶対安全と言われたが、さすがにこれは信用できず。


広い路肩。アンカラまで740㎞の表示


郊外に出ると向こうからやって来るサイクリストが目に入った。トルコで初めて出会うサイクリスト。お互い手を振って行き交う。平坦で走りやすい。出発が遅れたこともあり休憩時間は最長15分までとしとにかく先を急いだ。12時半:48km、14時半:83㎞、16時:105km。17時、Giresunまで12kmの標識が見えた。Sehir Merkezi(町の中心地)までもう直ぐだろうと思ってもなかなか着かない。18時、ようやくSehir Merkezi到着。道路沿いのホテルが直ぐ見つかった。シャワー、洗濯を済ませ、19時夕食に出る。帰りにあちこち探し回りようやく見つかった酒屋でEFES缶ビールを買って部屋に戻る。3人用のきれいな部屋だが、料金は1人部屋分でいいということかも。


日本から持ってきた熱中症予防策


夕食



走行距離137km、Giresun、Giresun Otel、50リラ(2500円)朝食付き

8/13 階段の上り下りがつらい

6時起床。昨日より痛みが少し引いたが、階段の上り下りは依然として痛くて足を曲げれない。ビッコ引きながら一歩ずつゆっくりの状態。もう一つ心配だったのが自転車。泥棒はどこにもいないし常時、フロントの監視カメラでホテル前をチェックしているから大丈夫だと言って、頑として建物の中に入れさせてくれない。鍵はしてあるもののそのまま持ち去ろうと思えば至って簡単。一応、気休めに植木鉢の細い木に引っ掛けロックしたものの不安だったが、玄関横の自転車を見て安堵した。フロントでジェスチャーで足の痛みを伝え、薬局を教えてもらう。薬局で湿布を買いたいのだが、通じない。バンドエイドと包帯でなく、湿布薬だと言うのだが通じない。どうもそういうものは置いていないようだ。ここで連泊してもどうにもならない。とりあえず先へ進むことし、10時出発。


ホテルから眺めた風景


フロントで常時、設置カメラで監視しているし自転車は絶対安全だと、太鼓判を押されたが・・・


自転車を漕いでみると膝の皿への負担が少ないせいか痛みはあまり感じず、依然同様に走れる。2kmくらいの長いトンネル。薄暗いところで、背後からゴーという音が聞こえると、路肩でじっとトラックが走り去るのを待つが何だか地獄にいるような気がして気持ちのいいものではない。遠くに出口の明かりが見えるとほっとする。


あったかいチャイを飲ませてくれところで休憩

トラブゾンの町に入ったところで一般道に出た。大きい町で、そこからダウンタウンまでが遠かった。何度も人にこの方向でいいかと訊きながら坂を上り下りして、17時、町の中心部に到着。ホテルが集まる一角で、一人だと言うと断られ6、7軒目にしてようやくOK。直ぐそこに決める。問題は自転車。ホテル前の道を渡った歩道に停めて置けという。ここには泥棒の心配はないしフロントは夜中も起きて監視しているから大丈夫だと言う。


トラブゾンの町

5階の最上階。エレベータはない。荷物を二回に分けて運ぶが、足が痛くてゆっくり一歩ずつ階段の上り下り。自転車を建物中に入れたいと頼むと、場所がないからダメと断られたが部屋に自分で運ぶからとOKしてもらった。階段の上り下りはきついがそんなことを言っておれない。


荷物を運び入れたら、まずシャワー、そして洗濯。これが日課になってしまった。メールチェックして夕食に出ると20時になってしまった。帰りに、果物、缶ビールと水を買って部屋に戻る。


言葉が離せなくても指差しで注文できる


夕食。21リラ(1000円)





走行距離102km、Trabzon、Otel Yuvan、40リラ(2000円)朝食なし